DIGITIMESは、TSMCが先ごろ、サーバー用AI(人工知能)プロセッサ関連業務の見通しについて、売上高が24年、前年から倍増以上の成長を見せ、売上高構成比は11~13%に達する他、今後5年の複合成長率(CAGR)は50%に上り、28年には売上高構成比が20%以上になるとの見通しを示したと紹介した。その上で、TSMCの先進封止について、最新世代の高帯域幅メモリHBM3Eの封止にCoWoS-S及びCoWoS-Lを採用する他、次世代HBM4のメモリスタック(memory stack)に対応するため、CoWoS技術のアップグレードを図るとした。
DIGITIMESの伝えた先の半導体製造装置業者は、TSMCがサーバー用AIプロセッサ関連業務が大きな売上げを見込めると示すと同時に、生産能力の計画を再度見直したと指摘。その上で、設備サプライチェーンに対し、CoWoS用設備の緊急発注を再度実施したと述べた。
TSMCのCoWoS生産能力についてDIGITIMESは、23年の単月1万8000枚から、24年末には3万6000枚、25年には5万枚になると指摘。同社が単月5万5000枚を目標にしていることから、26年も増産の動きが続くとの見方を示した。
TSMCのAIチップ封止設備の台湾系サプライチェーンについて先の業者は、GPTC(弘塑)、SCIENTECH(辛耘)、GMMT(均華)、GPM(均豪)を挙げ、これら業者では受注見通しが26年まで確定していると述べた。
この業者はまた、TSMCのAIチップの顧客顔ぶれについて、米エヌビディア(Nvidia)がTSMCの生産能力の5割を買い上げ、向こう3年分を発注したと指摘。この他、米AMD、米グーグル(Google)、米インテル(Intel)、米マイクロソフト(Microsoft)、米メタ(Meta)、米アマゾン(Amazon)のAWS、米テスラ(Tesla)を挙げた。
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