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【産業動向】アリババ共同創業者、「AIデータセンターにバブルの兆し」
2025-03-26 12:30:40
EC(電子商取引)大手、中国アリババ(Alibaba=阿里巴巴)の共同創設者で主席の蔡崇信氏は2025年3月25日、香港であったHSBCグローバル投資サミットに出席し、「米国やアジアのテクノロジー大手や投資ファンドが先を争ってサーバー拠点を建設しているが、このブームは既に盲目的に進む兆しを見せている。多くの投資計画は着工時点で明確な顧客の対象がなかった」と述べ、世界で進むデータセンター建設のピッチが、AIの実需を超えており、バブルが崩壊するリスクが存在するとの見方を示した。


台湾の大手紙『経済日報』(3月26日付)が報じた。それによると、アリババの蔡主席は、米アマゾン(Amazon)、米グーグル(Google)のアルファベット(Alphabet)、米フェイスブック(Facebook)のメタ(Meta)が今年、AIインフラ整備にそれぞれ1000億米ドル、750億米ドル、650億米ドルを投じると表明していることを取り上げ、「私は米国がAI分野に投じる金額に驚かされた」と述べた。

経済日報によると、蔡氏がAIバブル崩壊のリスクを警告したことについて、AIサーバー製造受託大手の台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)、台湾クアンタ(Quanta Computer=広達電脳)は25日、いずれもコメントを控えた。

一方、経済日報の伝えた台湾のあるAIサーバーサプライチェーンは、「AIサーバー投資はリース用途と自社用途に分けて考える必要がある。例えば、アリババ、米アマゾン(Amazon)傘下のAWS、米マイクロソフト(Microsoft)、グーグルが建設するAIデータセンターは自社用途の他、顧客にも賃貸しされるが、本質的に言えば、これらのクラウドサービスプロバイダ(CSP)大手が近年、増設したAIデータセンターは主に自社用途で、自社のAI業務拡張のためだ」と指摘。その上で、「これに対し、中小のCSPは、顧客にコンピューティングパワーを提供するのが本業で、市場におけるコンピューティングパワー供給は確かに過剰になる恐れがある」との見方を示した。

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