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【携帯】25年iPhone出荷見通し、前年比2%減に下方修正 関税影響 JPモルガン・チェース
2025-04-23 12:36:32
JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)の台湾駐在アナリスト楊維倫氏が最新レポートで、米アップル(Apple)が25年下半期に投入する予定のスマートフォン次期モデル「iPhone 17」シリーズについて、発売初年における出荷台数が8500万台にとどまるとした他、これまで前年比で小幅な増加としていたiPhoneシリーズ全体の2025年出荷見通しを、前年比2%減の2億3300万台に下方修正したことが分かった。


『経済日報』『工商時報』等の台湾メディアが25年4月23日付で報じた。それによるとレポートでJPモルガン・チェースの楊氏は、iPhoneシリーズの出荷台数について、25年第1四半期(1〜3月)が5600万台、同第2四半期(4〜6月)が4700万台で、上半期合計で前年同期比8%増の1億300万台を見込んだ。成長の要因には、廉価版の新型「iPhone 16e」の登場や関税戦争による出荷前倒しの需要による牽引効果を挙げた。

一方、25年下半期について楊氏は、第3四半期(7〜9月)が前期比17%増、前年同期比6%減の5500万台、第4四半期(10〜12月)は前期比38%増、前年同期比9%減の7600万台とし、25年通年では2億3300万台で、前年比2%減にとどまるとの見通しを示した。

25年モデルのiPhone 17シリーズについては、25年の出荷台数が8500万台と、例年の新機種登場時の8500万~9000万台の下限にとどまるとし、iPhone 16シリーズの24年生産台数比でも9%減少を見込んだ。理由には、関税による需要の不確実性を挙げた。

楊氏は、iPhoneの主要生産拠点は依然として中国だとし、出荷全体の約80~90%を占めていると指摘。その上で、短期的にはアップルが生産発注を大幅に調整することはないとしたものの、米国による関税負担が大きいことや、中国がレアアース(希土類元素)の輸出を制限していること等による影響で、新製品サイクルに入る25年下半期における需要の不確実性に対する懸念は拭えないとした。

この他、インドにおけるiPhoneシリーズの生産及び出荷状況について楊氏は、これまでインドにおけるiPhoneの生産規模を過小評価していたとし、目下、生産能力は単月350万台、年間で約4000万台に達していると指摘。組立パートナーは台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)、台湾ペガトロン(Pegatron=和碩)と印タタ・グループ(Tata)で、計22本のiPhone生産ラインが稼働しているとした。

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