Site Meter
【EMS/ODM】AIサーバー製造ウィストロン、対米投資新たに1680億円
2025-05-07 12:34:21
AI(人工知能)サーバー製造で注目される台湾ウィストロン(Wistron=緯創)は2025年5月6日、10件の増資・増産計画を決め、公表した。これについて、同社の地元台湾の大手紙『経済日報』は翌7日付で、米中貿易摩擦や関税リスクに対応する形で、サーバー受託製造を手掛ける台湾系のEMS(電子機器受託製造サービス)・ODM(設計・製造の受託)大手が一部の重要なサーバー製造工程を中国やメキシコから米国へ移管しているが、中でもウィストロンは今回、米国に対し合計11億米ドル以上を投入する計画だとし、米の第2次トランプ政権以降では、台湾系EMS・ODM業者の中で対米投資規模が最大だと報じた。


経済日報によると、ウィストロンは25年4月2日、米国子会社 Wistron InfoComm(USA)Corporation(WIUS)の設立と、米国の土地及び建物の取得に最大5000万米ドルを投じる計画を公表。さらに今回、総額11億米ドルに及ぶ対米投資計画を明らかにした。

10項目の内訳は以下の通り。

(1)全額出資の米子会社WIUSに4億5500万米ドルを追加出資し、資本金を5億米ドルに増額。

(2)WIUS経由で1億1100万米ドルを上限にテキサス州ダラスWestportに土地と工場建屋を取得、7000万米ドルを上限に改修。

(3)WIUS経由で1億2000万米ドルを上限にダラスEagleの工場建屋を改修、4億1140万米ドルを上限に設備導入。

(4)米子会社WTXが1288万米ドルで、2025~30年にかけてダラス工場を賃借。

(5)墨子会社WIMXが、最大1670万米ドルでメキシコ・ワーレス工場を改修。

(6)墨子会社WIMXが2300万米ドルで、ワーレス新工場を賃借。

(7)台湾新竹工場に対する投資額を379億6000万NTドル(1NTドル=約4.7円)から391億4000万NTドルに増額。

(8)台湾内湖の新本社用地管理子会社 Wistron Asset Management へ170億NTドル増資。

(9)最大350億NTドルで、ウィストロン・ベンチャーキャピタル社を設立。

(10)保有するFormosa Prosonic Industries Berhad(FPI)の全株式6926万株を売却。

【関連情報】

【EMS/ODM】ウィストロン売上高、25年3月・Q1とも過去最高 AIサーバー好調維持で
【EMS/ODM】ウィストロン、9500万米ドルで米にAIサーバー工場
【EMS/ODM】EMS・ODM台湾6社のAIサーバー米国製造取り組み
【EMS/ODM】HPとデル、PC製造でサウジ視察 DIGITIMESレポート
【EMS/ODM】EMS・ODM大手、ノートPC・スマホの米国製造には二の足 台湾メディア

中国・台湾市場調査ならEMSOneにご用命ください。台湾のシンクタンク、TRI社との共同調査にて、最新の情報をお届けいたします。 先ずはこちらまでご相談ください。

※EMSOneでは日系企業様に向け、コストダウンに向けた各種アウトソーシングサービスの提案を行っています。EMS或いはODMを通じたコストダウンについて はこちらをご覧ください。