電子産業のベトナム進出、高い投資リスク
2008-06-10 17:45:16
ベトナムへの工場設立が注目を浴びている。同地が外資企業から投資を集めるのは、相応なメリットを有している為であり、引き続き多くの企業が工場進出への評価を行っている。
評価にあたっての主な比較対象は中国である。昨年までにベトナムが外資企業からの投資を引きつけた条件の内、最も魅力的だったのが人件費の安さだ。EMS/ODM企業でも、先月EMSOneが
お伝えしたように、EMS/ODMトップ企業のFoxconn、コンパル、クワンタなどが投資を計画している。
現在ベトナムに進出している企業は主に日系メーカーであり、キャノン、三洋、東芝などが進出している。 また、韓国系ではサムスン、LG、台湾系ではCMO(奇美電子)、AUOなどが進出を果たしている。最近ではASEAN市場へのゲートウェイという観点から、中国系企業の進出も盛んで、大手家電メーカーのTCLも同地に進出を果たしている。このように、話ばかりでなく実際に多くのメーカーがベトナムでの生産を始めている。
また、同地に最近進出する企業は、それぞれ南ベトナムと北ベトナムでその思惑に違いがあるようだ。北ベトナムに進出する企業は、中国に設立済みの生産基地との分業を行い、南ベトナムに進出する企業はベトナム国内市場をターゲットとしている企業が多く見られる。
但し、ベトナムのインフラ建設(道路、航空、水運など)は未だ不十分である。特にベトナムは南北に国土が広がっており、南北を結ぶこうした輸送手段が早期に解決しなければ運送コストは(時間を含む)無視できないものとなる。更に中国のように各種企業が揃い踏みの産業サプライチェーンが発展初期段階であり、それ故に産業の上下流整合にはしばらく時間がかかるだろう。さらに電力や水力施設も十分でなく、断水や停電といった問題に悩まされることも考慮する必要がある。
完成品メーカー或いはEMS/ODMのベトナム進出によって、部品サプライヤーも同地への進出を検討しているが、取引先企業が増えないことには一社の受注に頼ることになり、価格交渉面でも相当なプレッシャーにさらされる可能性がある。そのため、大多数の台湾系企業は様子見状態で、進出には消極的なようだ。
【ソース:】EMSOne 【編集者:】Nicky