台湾の金融情報メディア『Anue』(3月 19日付)の伝えた台湾の市場関係者は、GTC 2025でエヌビディアが、今後3年のAIチップ製品ロードマップを示したとし、25年下半期にはBlackwellアーキテクチャのアップグレード版となる「Blackwell Ultra」シリーズを発表、26年には次期アーキテクチャ「Vera Rubin」を発表、27年にはコンピューティングパワーがさらに強化された「Rubin Ultra」を発表、28年には「Feynman」を発表すると紹介した。また、NVIDIAが次の段階で台湾TSMC(台積電)にすべての新型AIチップ(3nm=ナノメートル、及びさらに先進プロセス)の生産を委託するとした。
この市場関係者はまた、今回のバージョンアップがNVL144等サーバーラックの密度向上に役立つとした他、新規に設計したCPU・GPUソケットもシステムの安定性を向上させるとした。GB300の投入時期については、最速で25年第3四半期(7〜9月)末から本格的な量産に入るとした。台湾系サプライチェーンにはTSMC、半導体封止・測定(パッケージ・テスト)のKYEC(京元電)、ASE Technology Holding(日月光投資控股)、組立のウィストロン(Wistron=緯創)フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)、クアンタ(Quanta Computer=広達電脳)、Wiwynn(緯穎)を挙げた。
さらにこの市場関係者は、CPOスイッチQuantum-XとSpectrum-Xについて、導入は25年下半期~26上半期になるとし、台湾系サプライチェーンにはBrowave(波若威)、FOCI(上詮)の2社を挙げた。
この他、この市場関係者は、Project DIGITSを前身とする「DGX Spark」と、GB300ベースの「DGX Station」について、企業及び学術機関のAIコンピューティングに対する需要増を受けたものだと指摘。ターゲットはAIデスクトップPCを採用するAI開発者、研究者、データサイエンティスト、学生だとした。GB10 搭載AI PC出荷台数については2025年の50万台〜100万台を予想した。
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