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【産業動向】マイクロンがメモリ全面値上げ 「売り手市場に突入」業界認識 DIGITIMESレポート
2025-03-27 10:56:36
調査会社DIGITIMES Researchは2025年3月27日付レポートで、メモリ大手の米マイクロン(Micron)が最新の決算で業績の好調な成長見通しを示した直後、サプライチェーンや顧客に対し、全面的な値上げの実施を通知したと指摘。好調なAI(人工知能)需要を背景に、メモリメーカーが全面値上げに動くとの見方を示した。


DIGITIMESの伝えたメモリ関連サプライチェーンは、マイクロンの今回の値上げが、全製品ラインに及んでおり、スポット(現物)価格のみならず、コントラクト(契約)価格でまだ価格が確定していない注文にも新価格が適用されると指摘した。

また、DIGITIMESの伝えたメモリモジュール業者は、マイクロンは値上げ通知に先だって、DRAM及びNAND型フラッシュメモリ(NANDフラッシュ)の価格を25年第2四半期(4〜6月)から引き上げる意向を示していたと指摘。その後、25年第1四半期(1〜3月)になって、メモリ全体の在庫状況が明らかに改善した他、AI関連の需要急増も相まって、メモリ大手各社が値上げの適用時期を繰り上げていると述べた。

このメモリモジュール業者は、これまではメモリ各社がオファー価格を先に提示し、市場の反応を見ながら調整していたと指摘。ただマイクロンは今回、まず値上げを適用し、その後、各顧客の交渉能力に応じて調整する形を取っているとした。

一方、先のサプライチェーンは、マイクロンが今回、強気な姿勢で値上げを実施していることから、この動きが業界全体に波及していく可能性が高いと指摘。AI需要の増加を背景に、メモリ市場は従来のサイクル型の景気動向を脱却し、2025〜26年にかけて売り手市場に突入するとの見方が業界で定着しつつあると述べた。

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