【EMS/ODM】鴻海、米オハイオ工場でソフトバンクとAIデータセンター設備製造
2025-08-19 12:04:18
台湾の大手紙『聯合報』(2025年8月19日付)によると、フォックスコンの劉揚偉・董事長(会長)は18日、8月上旬に売却を表明した米オハイオ工場の買い主がソフトバンクグループ(SoftBank)であることを認めた。また、同工場で、両社が折半出資で設立した合弁会社がAI(人工知能)データセンター関連設備を生産することを明らかにした。
聯合報によると、18日にあった台湾電機電子工業同業公会(電電公会)の会合に理事長として出席した劉氏が報道陣の取材に応じた。劉氏は、フォックスコンとソフトバンクの協業は半年以上前から準備を開始したとし、新会社はAIサーバー及びモジュール型データセンターの生産・運営を担当、米国の「スターゲート計画」の一環として推進されると表明。また、AIデータセンターの建設には電力と広大な敷地が不可欠で、かつ準備を急ぐことから、オハイオ工場が適しているということになったと説明した。劉氏はまた、合弁会社の株式は双方が50%ずつ持つが、オハイオ工場はソフトバンクが保有し、製造・運営を合弁会社が担う仕組みになると述べた。
聯合報によると、フォックスコンは8月4日、オハイオ州の電気自動車(EV)工場(米Lordstown旧工場)の敷地・建物及び設備を米CRESCENT DUNE LLC に譲渡すると公表していた。またこれに先立つ7月24日は、中国の国家市場監督管理総局が、フォックスコンとソフトバンクグループの海外子会社による合弁会社設立を無条件で承認したと発表した。さらに7月30日には、フォックスコンと台湾のモーター大手TECO(東元電機)が、双方が新株を発行して株式交換を行い、戦略的提携を結ぶと発表したが、これについて台湾では、TECO傘下の米TECO-Westinghouseが擁する米国政府の調達資格と豊富な機電インフラ実績を活用し、ソフトバンク、米オープンAI(OpenAI)、米オラクル(Oracle)が進めるスターゲート計画に、フォックスコンが主契約者としてかかわるためだとの見方が出ていた。
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