Site Meter
【半導体】Powertech投資家向け説明会 FOPLP増産に10億米ドル HBM封止の新規開発は一時停止
2025-10-29 11:28:08
半導体封止・測定(パッケージ・テスト)大手、台湾Powertech(力成)の蔡篤恭・董事長(会長)は、2025年10月28日に開いた投資家向け説明会で、2026年に10億米ドルを投じてファンアウト型パネルレベルパッケージング(FOPLP=Fan-Out Panel Level Packaging)の生産能力を積極的に拡張する方針を明らかにした。一方で、高帯域幅メモリ(HBM)とCMOSイメージセンサー用チップサイズパッケージ(CIS CSP)の新規開発を一時的に見送るとした。


『中央社』等の台湾メディアが10月28日付で報じた。2026年の設備投資見通しについてPowertechの謝永達・最高経営責任者(CEO)は、FOPLPの増産に加え、日本子会社テラプローブ(Tera Probe)および台湾TeraPower(晶兆成科技)が設備投資を引き続き拡大、Powertech本体及び台湾子会社Greatek(超豊)はメモリ及び先端ロジック向け後工程の投資を継続する予定だと指摘。これを背景に、グループ全体の設備投資額は400億NTドル(1NTドル=約4.9円)かそれ以上になる可能性もあるとした。

コスト上昇に伴う値上げの有無について謝CEOは、「価格調整は進行中だ」とし、メモリ需要の高まりによる市場価格及び利益率の改善に向けたものだと説明。金価格を含む原材料費や人件費の上昇もあり、顧客側も理解を示しているとした。

FOPLPの取り組みについて蔡董事長は、「2016年から510×515mm(ミリメートル)サイズのFOPLP製品を開発し、2019年には量産化を開始した。FOPLPの生産能力は既に顧客が予約しており、主にAI(人工知能)チッププラットフォーム向けGPU(グラフィックスプロセッサ)、HPU(高性能演算ユニット)、及び一部のCPU(プロセッサ)に用いられる」と指摘。「これを背景に、2026年はFOPLP増産に10億米ドルを投じる計画だ」とした。

一方で蔡氏は、「2026年にはHBM及びCIS関連の新規パッケージ開発を一時停止するが、既存顧客との提携関係は継続し、2027年には新規顧客及び新プロジェクトの開発を再開する見通しだ」と指摘。「2026年はFOPLP製品の認証、小規模生産、生産能力拡大に全力を注ぎ、2027年以降の成果につなげたい」と述べた。

この他、IC基板(サブストレート)の供給不足について謝CEOは、「26年も供給ひっ迫が続くとみられるが、当社への影響は限定的だ」と指摘。25年第3四半期(7〜9月)の生産稼働率は、封止工程で85〜90%、測定工程で約70%に達したとし、同年第4四半期(10〜12月)も堅調に推移する見込みだとした。

25年通年の業績見通しについて謝氏は、中国西安工場を米マイクロン(Micron)に売却した影響を除いても、グループ売上高は2024年の733億15000万NTドルを上回ると見込んだ。2026年についても、AIアプリケーションによる需要拡大の恩恵を受け、成長が続くと予想した。

【関連情報】

【産業動向】FOPLP、歩留まり9割に INNOLUXとPowertech先行 台湾メディア
【半導体】封止・測定Powertech、設備投資を増額 2025年
【半導体】Powertech謝CEO「先進封止FOPLPがAI・HPC市場の主流に」
【半導体】Powertech、先進封止増強へ新竹湖口の土地・建屋に32億円
【半導体】マイクロン、HBMの台湾生産増強でPowertechにPoP発注拡大 台湾メディア

中国・台湾市場調査ならEMSOneにご用命ください。台湾のシンクタンク、TRI社との共同調査にて、最新の情報をお届けいたします。 先ずはこちらまでご相談ください。

※EMSOneでは日系企業様に向け、コストダウンに向けた各種アウトソーシングサービスの提案を行っています。EMS或いはODMを通じたコストダウンについては こちらをご覧ください。