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【EMS/ODM】新型iPhone発表、年2回に変更の見方 サプライチェーンは概ね歓迎
2025-11-19 11:11:10
台湾の大手紙『経済日報』は2025年11月18日付で、米アップル(Apple)がスマートフォン「iPhone」の新モデル発表ペースを、これまでの年1回から年2回に増やすと著名ウオッチャーが指摘したと伝えた。また、新型iPhone発表が年2回になった場合、製造に与える影響について、利点と弊害ともにあるが、利点が上回るとするサプライチェーンの見方を紹介している。


経済日報によると、アップル製品のリーカーとして著名なマーク・ガーマン(Mark Gurman)氏は11月16日に発表した記事で、アップルが新型iPhoneの発表頻度を年2回に調整すると指摘。2026年秋にハイエンドモデルの「iPhone 18 Pro」「iPhone 18 Pro Max」と、初の折り畳み式(フォルダブル)iPhoneを発表、その半年後の2027年春に「iPhone 18」「iPhone 18e」と、「iPhone Air」の新型を発表するとした。

新型iPhoneの発表が現行の年1回から2回になった場合の製造に与える影響について、経済日報の伝えたアップルの台湾系サプライチェーンは、「サプライチェーンにとっては、総体的に言えば利点が弊害を上回る」との考えを示した。

うち利点については、「発表を上半期と下半期に分散することで、サプライチェーンの生産ライン稼働率はより平均的になり、繁忙期、閑散期のような極端な情況が発生しなくなる。部品メーカーは売上高の浮き沈みが収まり、通年の業績が安定する」と述べた。

一方で、弊害については、「上半期、下半期に分散することにより、サプライチェーンは今よりもさらに複雑なスケジューリングを求められる他、大きな在庫プレッシャーを受けることになる」と指摘。「ただ、台湾系サプライチェーンの多くは、豊富な経験を持っており、生産計画の調整や在庫管理についての対応能力を擁している」との考えを示した。

さらに、組立業者については、「台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)、台湾クアンタ(Quanta Computer=広達電脳)、台湾コンパル(Compal Electronics=仁宝電脳)等の組立メーカーはこれまで、ワーカー採用は年1度で済んだが、新製品の発表を分散することにより、ワーカー採用の回数を増やす必要が出てくる。これにより、これら企業は人事管理の複雑さが増す恐れはある」との見方を示した。

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