【半導体】マーベルやMediaTech、CoWoS不足でインテルEMIBに注目 アップル・クアルコムも選択肢に
2025-11-28 10:13:25
調査会社DIGITIMES Researchは2025年11月24日付レポートで、ファウンドリ最大手台湾TSMC(台積電)の先進封止(パッケージ)「CoWoS(Chip on Wafer on Substrate)」の逼迫が長期化する中、米インテル(Intel)の2.5D先進封止技術「EMIB (Embedded Multi-die Interconnect Bridge)」が代替案として業界の注目を集めていると伝えた。必要な生産能力の確保が難しくなっている米マーベル(Marvell)や台湾MediaTek(聯発科)がEMIBの導入を積極的に検討しているという。
DIGITIMESの伝えた事情に詳しい台湾系半導体サプライチェーンは、インテルのEMIBは価格競争力が高く、放熱性能にも優れるため、最高レベルの仕様を必要としない製品であれば十分に対応可能だと指摘。インテル自身の他、マーベルやMediaTekをはじめとする一部のASIC企業は、より安価なソリューションとしてEMIBを活用し、既に顧客に提案を始めていると述べた。
さらにDIGITIMESは、米アップル(Apple)や米クアルコム(Qualcomm)が求人の条件に「EMIB知識」を追加していることも業界の注目を集めていると指摘。クラウドASICやTier2向けAIアクセラレーターで、コスト重視の観点からEMIBを選択肢に入れている可能性があるとした。
一方、CoWoSについてDIGITIMESの伝えた台湾の半導体業界筋は、クラウドAIチップ需要の急増により、TSMC及び封止・測定(パッケージ・テスト)サプライチェーンではフル稼働が続いているが、TSMCは前工程の北米展開が進む一方、後工程の多くを台湾で行う必要があり、米国内に完全な供給体制が整っていないと指摘。その上で、米国内での製造を求める顧客の間には、「前工程はTSMC、後工程はインテル」という選択肢も浮上する等、EMIBを代替の選択肢にする案が出ているとした。
この業界筋は、TSMCの前工程とインテルの後工程の組み合わせには調整が必要だとしつつも、技術的には十分実現可能だと指摘。インテルにとって、先進封止からAIサプライチェーンに入り込むことは効果的な戦略だとする一方、現状のCoWoS不足がもたらす商機を逃せば、米アムコア(Amkor)や台湾ASE Technology Holding(日月光投資控股)や同社傘下のSPIL(硅品)といった封止・測定の専業OSATに市場を奪われる可能性があるとの見方を示した。
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