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【産業動向】キヤノン、中国プリンタ工場閉鎖に3つの背景 現地メディア報道
2025-12-02 12:13:02
中国の経済メディア『毎日経済新聞』は2025年12月1日付で、キヤノン(Canon)の中国広東省中山の生産拠点である「佳能中山弁公設備(オフィス機器)有限公司」がこのほど、生産・営業の終了を正式に表明したと報じた。2001年の運営開始以来、「世界No.1のレーザープリンタ生産拠点」を目指していた同工場が、24年の操業を経て幕を閉じたことは、中国の市場、業界の注目を集めているとした。


毎日経済新聞によると、キヤノン中山工場は11月24日、25年11月末での生産停止と閉鎖を発表。事業継続が困難になった理由として「市場環境の急変」「レーザービームプリンタ(LBP)市場の縮小」「中国系ブランドの急成長」の3点を挙げた。同紙は、同工場では近年、生産品の全量が輸出向けで、中国国内販売からは事実上撤退していたと報じた。

キヤノン中山工場について同紙は、2022年4月までの累計生産台数は1億1000万台に達し、2022年の生産額は約32億元(1元=約22円)だったと指摘。事業縮小が進む中、従業員数は2023年末の2031人から、2025年9月には約1400人に減少したと紹介した。

一方、キヤノンの中国取り組みについて同紙は、中山工場は閉鎖するが、広東省深セン、遼寧省大連、江蘇省蘇州の生産拠点は継続、複数の販売及び研究・開発(R&D)子会社も中国国内で稼働しており、中国市場から全面撤退するわけではないと報じた。

同紙によると、キヤノン中山工場閉鎖の背景について、調査会社IDC中国のアナリスト成雅娜氏は、キヤノンの中国LBP市場シェアは2018年の7.7%から、2025年第3四半期(7〜9月)に3.9%に下がったと指摘。これに対し、地場中国系ブランドのシェアは10%未満から41.5%へと急伸したと紹介した。

成氏は、中国では近年、PANTUM(奔図)、レノボ(Lenovo=聯想)、ファーウェイ(Huawei=華為)、シャオミ(Xiaomi=小米)等の中国系企業がレーザープリンタ分野に相次いで参入、価格競争力やローカルサービス、さらに政府機関や企業で重視される情報セキュリティや自主管理のニーズの対応力を武器に、急速にシェアを拡大していると指摘。一方で、中国市場のA4レーザープリンタ出荷は2025年上半期、前年同期比5%減、A3機も同10%減だったとし、こうした環境下で中国勢がシェアを伸ばし、海外勢には厳しい環境になっていると説明した。

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