【携帯】25年Q3スマホ製造台数、前年同期比7%増 上位6社製造台数・シェア一覧 TrendForce調査
2025-12-05 10:54:05
調査会社TrendForceは2025年12月4日、同年第3四半期(7〜9月)のスマートフォン世界製造台数が前期比9%増、前年同期比7%増の約3億2800万台だったことを明らかにした。(=文末に世界上位6社の25年第3四半期製造台数、成長率、シェア一覧)
25年第3四半期についてTrendForceは、マホ市場の伝統的な最盛期にあたって、ブランド大手各社が旗艦新モデルを続々と発表したのを受け、スマホの製造台数は前期、前年同期比とも成長を見せたと評した。
スマホ製造台数の見通しについては、25年第4四半期(10〜12月)には米アップル(Apple)の新モデル「iPhone 17」シリーズ及びアンドロイド(Android)陣営のハイエンド新機種が積極的な販促措置にけん引され、いずれも比較的好調な販売を続ける見込みだが、メモリの供給逼迫と価格上昇により、ローエンド機種の利益率が圧迫され、一部の成長要因が相殺される恐れがあると指摘。これを背景に、25年通年のスマホ製造台数見通しを前年比1.6%増とし、メモリ価格の動向次第では下方修正もあるとした。
また、2025年の主要地域別スマホ販売動向についてTrendForceは、中国は25年第1四半期(1〜3月)に補助金政策の効果で消費が明確に押し上げられたものの、その後効果は徐々に薄れ、25年通年販売は前年比2%増と小幅な成長にとどまるが、シェア23%で世界最大市場の地位を維持すると予想した。インドは市場シェア 13%で2位となり、需要回復を受け25年通年販売は2%増が見込まれるとした。3位は北米で、25年上半期に関税対応で前倒しの在庫確保が進んだが、同年下半期は需要が減速、25年通年販売は前年比1%減、市場シェアは11%になると予想した。
25年第3四半期のブランド別製造台数では、約6300万台で首位だった韓国サムスン電子(Samsung Electronics)について、中低価格帯モデル「Galaxy A」シリーズの旺盛な販売や、折り畳み式(フォルダブル)スマホの新機種が比較的好調なのを背景に、製造台数を前期から8%伸ばしたと紹介した。
5700万台で2位だった「iPhone」の米アップル(Apple)については、「iPhone 17」シリーズの標準機種は「価格据え置き・容量増」の戦略が奏功、またハイエンドの「Pro」シリーズは外観の識別性向上が追い風となり、消費者の購買意欲を高めたと指摘。これを背景に、製造台数は前期比23%増と、第3四半期の最高水準を記録したと評した。