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【EMS/ODM】アリババのAIグラス、売り切れ続出で増産
2025-12-16 09:58:41
中国紙『第一財経日報』は2025年12月11日付で、中国アリババ(Alibaba=阿里巴巴)が25年11月に発表したAI(人工知能)スマートグラス「Quark AI Glasses(夸克AI眼鏡)」の需要が予想を大きく上回り入手困難な状況が続いていると報じた。また、供給状況を改善するため、サプライチェーンが生産ラインを増設する等、増産に動いていると伝えた。


第一財経日報によると、アリババのQuark AI Glassesは「S1」「G1」の2シリーズ計6種類。価格はS1が3799元(1元=22円)から、G1が1899元からとなっている。アリババ初の大型言語モデル(large language model)の「通義千問(Tongyi Qianwen)」を搭載したこのAIスマートグラスのうちS1は、「天猫商城」、「Tiktok(抖音)」、「京東商城」等の主要電子商取引(EC)プラットフォームで発売直後に売り切れ。複数のオフライン提携店舗でも同様で、在庫のない状態が続いており、入荷まで1カ月〜40日待ちの状況が続いている。「goofish(閑魚)」等のオークションサイトでは12月11日現在、最高6999元の価格を付けているという。

一方、生産体制について、EMS(電子機器受託製造サービス)大手、中国LUXSHARE-ICT(立訊精密)の関係者は第一財経日報に対し、「Quarkはメガネのアーム等部品の供給量を増やしているのみならず、当社の工場に組立ラインを1本増設した」と述べた。

また、AR(拡張現実)導波路の中国Greatar(至格科技)創業者の孟祥峰氏は同紙に対し、「当社はQuark AI Glasses用光導波路基板(optical waveguide plate)の大口受注を得た。新規に購入した設備を既に使用している」と語った。

さらに、Quark AI Glassesの関係者は先ごろ同紙に対し、「2026年1月に生産能力を十分に供給し、春節(旧正月)商戦に間に合わせるのが目標だ」と述べた。

第一財経日報によると、アリババのスマートハードウェア端末責任者の宋剛氏は先ごろ、「携帯電話に比べ、AIグラスはサプライチェーンがさらに複雑で、組立ラインは長く、コア部品の精度要求も高い」と述べた。

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