経済日報はMJCについて、青森県内に複数の生産拠点を有する等、同社の製造体制において青森が重要な位置を占めていると指摘。同社は製品をDRAMやNAND型フラッシュメモリ(NANDフラッシュ)等のメモリ分野に加え、マイクロプロセッサやロジックICといった非メモリ分野にも供給しているとした。その上で、メモリ向けプローブカードで世界首位のシェアを誇るMJCの供給が豪雪により停滞すれば、AI需要を背景に需給が逼迫するメモリの供給にも影響が出ることが懸念されるとした。
一方、富士電機津軽セミコンダクタについては、SiCパワー半導体の生産拠点が青森にあると指摘。電気自動車(EV)や産業用電源に加え、近年ではAIデータセンター向け電力インフラにおいて同社の供給するSiCは重要性を増しているとした。その上で、米エヌビディア(NVIDIA)の次世代AIサーバーを契機に、高電圧直流(HVDC)化の流れが進む中、SiC部品の安定供給は、今後の競争力を左右する要素でもあると評した。
経済日報は、日本の半導体産業地図において、TSMCの合弁会社JASMが熊本に拠点を構え、ラピダス(Rapidus)が北海道に「日本版TSMC」の構築を進めていると指摘。こうした中、青森は両地域を結ぶ地理的要衝として、半導体材料・部品サプライチェーンの集積が進められており、日本政府も青森を半導体産業の「北のエンジン」と位置付けているとした。その上で、青森の豪雪が長期化すれば、地域戦略にも影を落とす可能性があるとした。
さらに同紙は、青森の豪雪で物流や生産活動が大きく制限される中、サプライチェーン寸断のリスクを回避するため、半導体産業川下の顧客は既に、代替調達を検討し始めていると指摘。同紙の伝えた台湾の業界筋は、プローブカード分野ではWinWay(穎崴)、MPI(旺硅)、CHPT(中華精測)、SiC関連ではEpisil(漢磊)、Episil傘下のEpisil Precision(嘉晶)といった台湾系業者が日本からの発注シフトで恩恵を被る可能性があるとした。うち、MPIは、世界4位のプローブカード供給企業として、青森豪雪による調達リスク回避に向けた有力な代替先として注目されているとした。
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