レポートでTrendForceは、シャープがMacBookやiPad等、アップル向けIT用パネルの供給第3位だと指摘。亀山K2工場はこれまでNB、タブレット端末、電子ペーパー、スマートフォン向けパネルを生産してきた他、電子ペーパー用Oxideバックプレーン(駆動回路)の主要供給拠点だと紹介した。
その上でレポートは、韓国勢や中国勢が近年、Oxide技術への投資を拡大してきた影響を受け、アップルからの受注は現状、K2工場の稼働率を16~17%程度支えるにとどまっていると指摘。2026年中には韓国系業者の有機EL(OLED)を搭載したMacBookの新モデルが登場することで、高価格帯LCDパネルの需要はさらに縮小することが予想されるとし、アップル向け受注の先行き不透明が、シャープが今回、同工場の生産終了を判断する一因になったと分析した。TrendForceは、Oxide液晶パネルは依然、アップルIT製品用ディスプレイで一定の比率を占めていることから、シャープK2工場の生産終了により、韓国・中国系大手パネルメーカーが代替供給で恩恵を受ける可能性が高いとした。
さらにTrendForceは、アップル以外の顧客向けパネル事業においても、中国系競合の積極的な増産とコスト競争力の影響を受け、シャープK2工場の受注は減少傾向にあったと指摘。メモリの供給不足と価格高騰で、顧客がパネルメーカーにコスト分担を求めるケースが増加しているのも加わり、K2工場は一層厳しい状況に追い込まれていたとした。一方で、アップル以外の需要も工場をフル稼働させるには不十分で、単位当たり平均コストの悪化が進んでいたことも、大型世代LCD事業からの撤退を加速させたと評した。
この他、電子ペーパー分野については、Oxideバックプレーンが残像低減、入力遅延の改善、電池寿命の延長に寄与していることから、大型電子ペーパー広告用途の普及に不可欠な技術になっていると指摘。このため、K2工場は電子ペーパー用Oxideバックプレーンの重要な供給拠点になっていたと紹介した。その上で、操業停止後は、中国系競業が受注を引き継ぐ可能性が高いが、短期的には電子ペーパー製品の高度化・アップグレードの進展に影響が出る可能性があるとの見方を示した。
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