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【液晶パネル】シャープ亀山第2工場、鴻海への売却不成立 今後の影響分析 TrendForceレポート
2026-02-13 10:58:50
シャープ(Sharp)は2026年2月10日、親会社の台湾フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密=ホンハイ)に対する第8世代(2160mm×2460mm)亀山第2工場(K2。三重県亀山市)の売却が不成立になったと表明し、同8月をめどに生産を終了し、買い手を探す方針を明らかにした。これについて、調査会社TrendForceは翌11日にレポートを公開、同工場の生産終了は、ノートパソコン(NB)「MacBook」やタブレット端末「iPad」といった米アップル(Apple)製品用液晶パネルや、電子ペーパー関連部材の供給に短期的な影響が出る可能性があるとの見方を示した。


レポートでTrendForceは、シャープがMacBookやiPad等、アップル向けIT用パネルの供給第3位だと指摘。亀山K2工場はこれまでNB、タブレット端末、電子ペーパー、スマートフォン向けパネルを生産してきた他、電子ペーパー用Oxideバックプレーン(駆動回路)の主要供給拠点だと紹介した。

その上でレポートは、韓国勢や中国勢が近年、Oxide技術への投資を拡大してきた影響を受け、アップルからの受注は現状、K2工場の稼働率を16~17%程度支えるにとどまっていると指摘。2026年中には韓国系業者の有機EL(OLED)を搭載したMacBookの新モデルが登場することで、高価格帯LCDパネルの需要はさらに縮小することが予想されるとし、アップル向け受注の先行き不透明が、シャープが今回、同工場の生産終了を判断する一因になったと分析した。TrendForceは、Oxide液晶パネルは依然、アップルIT製品用ディスプレイで一定の比率を占めていることから、シャープK2工場の生産終了により、韓国・中国系大手パネルメーカーが代替供給で恩恵を受ける可能性が高いとした。

さらにTrendForceは、アップル以外の顧客向けパネル事業においても、中国系競合の積極的な増産とコスト競争力の影響を受け、シャープK2工場の受注は減少傾向にあったと指摘。メモリの供給不足と価格高騰で、顧客がパネルメーカーにコスト分担を求めるケースが増加しているのも加わり、K2工場は一層厳しい状況に追い込まれていたとした。一方で、アップル以外の需要も工場をフル稼働させるには不十分で、単位当たり平均コストの悪化が進んでいたことも、大型世代LCD事業からの撤退を加速させたと評した。

この他、電子ペーパー分野については、Oxideバックプレーンが残像低減、入力遅延の改善、電池寿命の延長に寄与していることから、大型電子ペーパー広告用途の普及に不可欠な技術になっていると指摘。このため、K2工場は電子ペーパー用Oxideバックプレーンの重要な供給拠点になっていたと紹介した。その上で、操業停止後は、中国系競業が受注を引き継ぐ可能性が高いが、短期的には電子ペーパー製品の高度化・アップグレードの進展に影響が出る可能性があるとの見方を示した。

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