【液晶テレビ】TV世界出荷、26年Q1は前年同期比3.3%増の4712万台 上位5社出荷台数一覧 TrendForce調査
2026-05-22 12:17:00
調査会社TrendForceは2026年5月21日、26年第1四半期(1〜3月)のテレビ(TV)世界出荷が前年同期比3.3%増の4712万台だったことを明らかにした。新型コロナ以降の第1四半期では最高だったが、前期比では12.7%減少したとし、AI(人工知能)サーバー及びHPC(高性能コンピューティング)需要の拡大を背景に、DRAMとNAND型フラッシュメモリ(NAND フラッシュ)の供給が逼迫したことで、2025年末以降、TV向けメモリ価格が大幅に上昇したのを受け、TVブランド各社がコスト増加リスクを抑えるため、在庫確保と前倒し調達を進めたことが、第1四半期出荷の成長を支える主因になったとの見方を示した。
26年第1四半期のTV市場についてTrendForceは、販売の伝統的な閑散期だったことや、中国の「以旧換新(買い替え)」補助金の縮小による影響で、市場全体では慎重な姿勢が続いたと評した。
一方、2026年通年の見通しについてTrendForceは、メモリや部材コストの上昇が続く中、26年はTVブランド間で製品ラインナップ戦略の二極化がさらに進むと指摘。具体的には、大手ブランドは規模とコスト競争力を背景に、ミニLED(Mini LED)バックライト搭載、大型化、高付加価値機種を継続的に強化するとした。一方、中堅以下は、小型からFHD対応の中大型機種へとシフトし、コスト圧力の緩和を図るとした。その上で、こうした製品仕様やサイズ構成の見直しを背景に、26年通年のTV世界出荷は前年比1%減の1億9420万台にとどまると予想した。ただ、スマートフォンやノートPC(NB)等、メモリがコストに占める比率の高いコンシューマ向け電子機器と比較すると、TV出荷の減少幅は限定的だとの見通しを示した。
26年第1四半期のブランド別出荷シェアでは、トップ5は首位から韓国サムスン電子(Samsung Electronics、)、中国TCL、中国ハイセンス(Hisense=海信)、韓国LG電子(LG Electronics)、中国シャオミ(Xiaomi=小米)の順だった。うち、TCLについてTrendForceは、北米及び新興市場での展開強化に加え、ミニLEDや超大型機種の販売拡大が奏功し、出荷台数は前年同期比11.3%増の768万台だったとし、これはトップ5ブランド中で最大の成長率であり、サムスン電子との差を着実に縮めていると評した。
サイズ別の動向では、32型の第1四半期におけるメモリコスト比率が従来の6~7%から15%まで上昇したとし、これにより、2026年通年の32型TV出荷台数は前年比9.1%減少、市場シェアは19%まで下がると予想した。これに対し、65型のメモリコスト比率は2~3%から10%への上昇にとどまるとし、65型と75型が26年の主力販促サイズになるとした他、65型以上超大型の市場シェアが25%近くに達すると見込んだ。
この他、ミニLED TVの世界出荷が26年、前年比87%増の2490万台に達するとし、市場浸透率も初めて10%を超え、12.8%にまで拡大するとの見通しを示した。TCL、ハイセンス、シャオミの中国系3社でシェアは計54%に達するとした他、サムスン電子も26年にエントリー向けミニLED製品ラインを追加し、メモリコスト上昇による収益圧迫への対応を進めていると紹介した。
