【携帯】スマホ世界製造台数、26年Q1は前年同期比1.7%減 通年見通しは16.2%減に下方修正 TrendForce
2026-06-11 11:39:35
調査会社TrendForceは2026年6月9日、2026年第1四半期(1〜3月)のスマートフォン世界製造台数が前年同期比1.7%減の2億8400万台だったことを明らかにした。(=文末に世界上位6社の26年第1四半期製造台数、成長率一覧)
26年第1四半期についてTrendForceは、メモリ価格が2025年下半期以降、大幅に上昇しているが、スマホブランド各社が比較的安価な在庫を一定程度保有していたのに加え、消費者の間で今後の端末価格上昇に対する警戒感が高まったことで先行の購買需要が発生したことにより、第1四半期時点では生産に対する影響は限定的だったと指摘。これを背景に、スマホの製造台数は26年第1四半期、前年同期比で約1.7%の微減に収まったと評した。
一方、スマホ製造台数の先行きについては、一部ブランドでは低価格メモリの在庫が枯渇し始めており、こうした中、数四半期にわたる急激な価格上昇が利益構造を圧迫していることから、スマホブランドの多くが26年第2四半期(4〜6月)から生産調整期に入らざるを得ない状況に直面すると指摘。その上で、26年通年のスマホ世界製造台数見通しを、これまでの前年比約10%減の11億3500万台から、同16.2%減の10億5100万台にまで下方修正した。また、最悪のシナリオとして、メモリの価格高騰が収束せず、各ブランドが販売価格を継続的に引き上げざるを得ない場合、さらなる下方修正の恐れもあるとした。
TrendForceは、厳しいコスト圧力に直面する中、ブランド各社の戦略が大きく分かれていると指摘。高価格帯製品による利益確保の能力とグループの支援を擁する世界大手は、市場の逆風下でもシェアの維持・拡大を狙っているとする一方、中低価格帯に依存する中国系ブランドは、コスト上昇と地場中国ファーウェイ(Huawei=華為)との競争激化により、より慎重な生産計画を採用していると分析した。
26年第1四半期のブランド別製造台数では、6260万台で首位の韓国サムスン電子(Samsung Electronics)について、高価格帯モデルの比率が一定規模あるのに加え、グループの強固な資金力とハイエンド製品の高い構成比を武器に、今回の価格高騰サイクルにも極めて高い耐性を示したと指摘。これにより製造台数は前期比、前年同期比ともに小幅な増加を見せたと紹介した。
6020万台で2位だった「iPhone」の米アップル(Apple)は、「iPhone 17」シリーズ向け在庫積上げの旺盛な需要が続いている他、廉価版新モデル「iPhone 17e」の発表による押し上げ効果もあり、前年同期比で19.7%の大幅増を記録した。アップルについてTrendForceは、競合他社が利益確保に苦戦する中、この逆風を機に市場シェアをさらに拡大し、将来的な有料ソフトウェアサービスの収益基盤を強化する戦略を取っていると評した。
