レポートでDIGITIMESは、ガラス基板は、低反り、低熱膨張、高剛性、優れた信号・電力特性を兼ね備えていることから、「ポストCoWoS時代」を担う重要技術として業界の注目を集めていると指摘。今回の取り組みは、次世代技術CoPoSの実用化を見据えた動きだとの見方を示した。
DIGITIMESの伝えた台湾の半導体サプライチェーンによると、TSMC、イビデン、INNOLUXの3社による共同開発とシミュレーション検証の結果、ガラス基板の導入により、パッケージの反り関連指標であるCOP(Chip on Package)は16%改善し、有効熱膨張係数(Effective CTE)は19%低下、有効弾性係数(Effective Modulus)は31%向上することが確認された。さらに、電源整合性(Power Integrity)の面でも、抵抗値が27%、インダクタンス値が42%それぞれ大幅に減少。総じて、ガラス基板の採用によってパッケージの総合性能(PKG Improvement)が劇的に引き上げられることになるという。
また、今回TSMCが検証に用いたサンプルは、0.8mmのガラスコア基板(Glass Core Substrate)を採用し、パッケージ仕様は5倍レティクルサイズ(5x Reticle CoW)、全体のパッケージサイズは85×110mmという、大型AI GPUクラスのスペックだとした。
サプライチェーンに提示した計画書でTSMCは、全面的な量産には依然、距離があるとし、今後はガラスの厚み(Glass Thickness)や大型CoWoSパッケージのレイアウト(Large-size CoWoS Layout)に関する研究と検証を継続する必要があると強調。一方で試験中に重大な反りや層間剥離(Delamination)が発生しなかったことを明らかにし、ガラス基板の実装信頼性が一定水準に到達しつつあることを示したという。
DIGITIMESは、同計画のもう1つの焦点は、ガラス基板(Glass-SBT)と従来の有機基板(Organic-SBT)の比較だと指摘。TSMCは、Glass-SBTが「Thin but better COP(より薄型で優れたCOP特性)」を実現したのに対し、Organic-SBTは「Thick but worse COP(厚みが増すにもかかわらずCOP性能が劣る)」結果を見せたとし、ガラス基板はパッケージの薄型化を可能にすると同時に、極めて高い平坦性と信頼性を両立できると評したと紹介した。
DIGITIMESの伝えた半導体サプライチェーン関係者は、今回、イビデンがTSMCの検証パートナーとして名を連ねたことも市場関係者の注目を集めていると指摘。米エヌビディア(NVIDIA)や米AMD向け高性能パッケージ基板の主要サプライヤーで、岐阜県大野町で総額5000億円規模の新工場建設を進めるイビデンが、AI向け先進封止需要の拡大を背景に、ガラス基板分野でも主導的な立場を確立する可能性があるとの見方を示した。
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