工商時報の伝えた台湾の業界筋は、TSMCが購入目的で視察したAUOの工場は、速やかに半導体工場への転換が可能な高い世代の大型パネル生産拠点だとし、このことは、パネル事業を縮小して事業転換を図る台湾のパネル業者が、処分の対象を第7世代以上の高い世代のパネル生産ラインに拡大し始めたことを意味するものだと述べた。
工商時報によると、TSMCが購入目的で工場を視察したとのうわさについて、AUOは同紙に対し、「憶測にすぎない」と否定。ただ、「資産の活性化はモデルチェンジ戦略の一環だ。当社は異なる世代の生産ラインの効率について引き続き点検を続け、付加価値の高い応用分野に資源をシフトしていく」との方針を示した。
同紙によると、AUOの中部サイエンスパーク工場には、第6世代、第7.5世代、第8.5世代といった高い世代のパネル生産ラインがある。
工商時報は、台湾のパネル主要3社AUO、INNOLUX(群創)、HannStar(彩晶)が近年、新竹サイエンスパーク、中部サイエンスパーク、南部サイエンスパークにある台湾工場を半導体大手に売却したが、そのほとんどは第3.5世代や第5世代といった世代の低いパネル生産ラインやカラーフィルター生産ラインだったと指摘。その上で、TSMCが今回、購入を検討しているのは、AUOが中部サイエンスパークに擁する第7.5世代ラインだと報じた。
同紙はまた、INNOLUXも今後2年のうちに第7.5世代工場を1カ所閉鎖するとのうわさがあると伝えた。調査会社IDC台湾のシニアアナリスト陳建助氏は同紙に対し、「台湾系パネルメーカーの第7.5世代工場は主にテレビ(TV)用パネルの生産に用いられている。TV用パネルの市場シェアの7割を中国系パネルメーカーが占める中、市場における台湾系パネルメーカーの発言権は相対的に弱くなっている」と指摘。その上で、「こうした中、台湾のパネルメーカーは、生産能力を保有するより、半導体業者に高値で売却できるいまのうちに資産の活性化を図り、その資金で事業の転換を進める方が、将来性は明るいと見ているのだろう」と述べた。
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