【産業動向】BOE、先進封止用ガラス基板の技術的課題解決 ファーウェイが適合性・信頼性の評価進行
2026-08-05 12:40:06
台湾の金融情報メディア『Anue』は2026年8月4日付で、パネル大手の中国BOE(京東方)が7月30日に開いた法人投資家向け説明会で、同社の第8.6世代パネルレベル・ガラス基板のパイロットラインで、510×515mmサイズのTGV(Through Glass Via)ガラスキャリア基板の安定生産を実現したことを明らかにしたとの情報が、中国の半導体関連サプライチェーンに広がっていると報じた。また、BOEが、中国ファーウェイ(Huawei=華為)のIC設計子会社HiSilicon(海思)及び東莞松山湖研究院に対して試作品を継続的に提供しており、ファーウェイが提唱する「韜(タオ)の法則V2(Tao's Law V2)」と呼ばれる先進封止(パッケージ)アーキテクチャとの適合性と信頼性評価を進めていることを明らかにしたと報じた。
Anueの伝えた中国の半導体関連サプライチェーンによると、ファーウェイは国産ガラス基板の共同研究・開発(R&D)アライアンスの設立を主導、BOEやVisionox(維信諾)等の中国系パネルメーカーと連携して、TGVの研究・開発(R&D)と産業化の体制を構築した。現行の開発スケジュールでは、2026年下半期にファーウェイの「Ascend(昇騰)」AIチップ向けに小規模な試験導入を開始、2027年には本格的な量産と商用化を目指しているという。その後はスマートフォン向けKirin(麒麟)SoC(システムオンチップ)封止への展開も視野に入れており、順調に進めば量産時期は韓国勢より約1年先行する可能性があるとした。
このサプライチェーンは、同アライアンスの中核キャリア基板メーカーとしてBOEが、TGV形成、マイクロビアの銅充填、多層RDL(再配線層)ルーティングなど、ガラス基板に必要な主要プロセスを既に確立しており、ファーウェイと長期的な技術検証で契約を締結したと指摘。材料面では、米コーニング(Corning)との間で半導体向けガラス母材に関する3年間の供給契約を結び、ファーウェイ向け評価プロジェクトを優先的に支援する体制を整えたと述べた。
このサプライチェーンによると、ファーウェイによる試作品検証には、Kirin SoCのダイ・スタッキング(Die Stacking)や、Ascend AIチップとHBM(高帯域幅メモリ)及び光電融合CPO(co-packaged optics)光インターコネクトを組み合わせたコパッケージング・テストが含まれている。目下、BOEの試作品は高温・低温サイクル試験や長時間の高負荷耐久試験等の厳格な信頼性評価を実施中で、量産出荷には至っていないが、社内のプロセス認証は完了し、量産化に向けた主要な技術的課題はほぼ解消したという。
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