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【産業動向】10億米ドル相当のiPhone用プロセッサ、TSMCの手元で滞留の報道 DRAM不足で封止工程に進めず
2026-08-07 12:14:58
台湾の大手紙『経済日報』は2026年8月7日付で、テクノロジーアナリストのTim Culpan氏が5日、台湾TSMC(台積電)が現在、約10億米ドル相当の米アップル(Apple)向け次世代iPhone用プロセッサ「A20 Pro」を製造済みだが、DRAMの不足により最新の先進封止(パッケージ)工程に進めない状況が発生していると伝えたと報じた。A20 ProプロセッサはTSMCのウェハーレベル新封止技術「WMCM」を採用することで、DRAMとの統合・実装を果たすとしている。


経済日報によると、報道についてTSMCは8月6日の時点でコメントを発表していない。Culpan氏は、TSMCがA20 Proプロセッサの旺盛な需要に対応するため、2nm(ナノメートル)プロセスの生産能力拡大を急ピッチで進めている一方、DRAMの不足により10億米ドル相当のチップが滞留しており、WMCM工程を完了するにはDRAMの到着を待つ必要があると指摘した。

Culpan氏は、アップル初の折り畳式(フォルダブル)スマホ「iPhone Ultra」、及び次世代「iPhone 18・18 Pro」の発表まで6週間を切る中、組立パートナーはアップルと連携し、デバイスに必要なDRAMの確保に奔走していると指摘。アップルはDRAMの供給を米マイクロン(Micron)に大きく依存しつつ、韓国SKハイニックス(SK Hynix)や韓国サムスン電子(Samsung Electronics)からも調達しているが、発売早々に店頭在庫が枯渇し、オンライン発注の待ち時間が大幅に延びることを懸念しているという。

経済日報によると、韓国メディア『Digital Daily』は8月5日付で、アップルが中国CXMT(長鑫存儲)とDRAM調達で協議したが、合意に至らなかったと報じた。破談に終わった理由については、ファーウェイ(Huawei=華為)やシャオミ(Xiaomi=小米)等の中国系ブランドが長期契約でCXMTの生産能力を確保する中、CXMTはアップルの厳しい価格条件をのむ理由に乏しかったためだとしている。

一方で、経済日報の伝えた台湾の業界筋は、iPhone向け生産停滞がTSMCに与える影響について、TSMCでは2nm世代におけるテープアウト(設計完了)数が既に3nmの同時期を大きく上回っている他、高性能コンピューティング(HPC)分野の需要が拡大していることから、影響は限定的だとの見方を示した。

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