台湾の大手紙『経済日報』が26年9月19日付で報じた。それによると、財団法人智栄基金会と遠見・天下文化事業集団は同日、台北の政治大学公企センターで「王道経営とAI(人工知能)国際フォーラム」を開催。智栄基金会の董事長でエイサー創業者の施振栄氏や、エイサーの陳董事長が出席した。
フォーラムでエイサーの陳董事長は、最近のテクノロジー業界において、PCBからガラスクロス、メモリに至るまで異常な「便乗値上げ」の連鎖が起きていると指摘。このような無秩序な価格上昇が端末機器のインフレを直接的に引き起こし、結果としてFRB(米連邦準備制度理事会)等の中央銀行による金融引き締め(利上げ)を誘発する一因になっていると苦言を呈した。
陳氏は、2026年はPC主要部品の値上げ幅がかつてない水準に達したものの、このような状況は「正常な状態ではない」と強調。メモリを例に、LPDDR5やDDR5 9600といった一部のハイエンド規格では実際に欠品が生じているものの、DDR4のような主流規格は既に供給過剰に陥っており、市場在庫は決して少なくないと述べた。特に中国系メモリメーカーが生産能力を継続的に拡大しているため、価格競争が激しくなっており、メモリ価格が今後も上昇し続ける余地は限定的だとの認識を示した。
陳氏はまた、メモリ供給各社が2027年まで上昇が続くと盛んに主張し、米アップル(Apple)でさえ韓国サムスン電子(Samsung Electronics)によるコントラクト(契約)価格の引き上げを受け入れたと市場で喧伝されていることに言及。独占禁止法上、サプライヤー同士が直接的に価格調整を行うことは難しいため、市場に対して「シグナル」を発信する形で意思疎通を図っているものだとし、事情に通じたものなら意図が分かると述べた。
CPUの供給状況についても陳氏は、米マイクロソフト(Microsoft)のSmall Core仕様のCPUを搭載したもの等、低価格PCプログラムに対応するエントリー向けCPUは供給が逼迫しているが、その他の仕様については不足していないと述べた。
PC販売価格の先行きについて陳氏は、部品コスト高騰の影響を受け、26年第4四半期(10~12月)もPCの各製品ラインで5〜20%の価格引き上げ圧力がかかっていると述べた。2027年第1四半期(1~3月)にも値上げの可能性は残るが、その幅は次第に狭まる見込みだと指摘。半導体の新規生産能力が本格稼働する2027年半ばに、部品価格はピークを迎えて安定し、27年下半期には下落に転じる可能性があるとの認識を示した。
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