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【PC】2027年ノートPC産業見通し コスト高騰が需要直撃 中国生産比率80%回復 TrendForceレポート
2026-10-12 10:16:49
調査会社TrendForceは2026年10月8日、ノートPC(NB)産業についての最新レポートを公表。2027年のNB市場における主要なリスクは、「供給の制限」から「コスト高騰による需要への打撃」へとシフトすると予想した。また、中国以外で生産されるNBの世界生産に占める比率について、2025年の約24%から2026年には約21%へ低下、2027年には20%を割り込む可能性があるとの見通しを示した。


レポートでTrendForceは、2027年のNB世界出荷見通しについて、現時点は前年比でマイナス1ケタ台前半の前年割れが予想されると指摘。ただ、CPU、DRAM、SSD(ソリッドステートドライブ)といった主要部品の価格が高止まりし、ブランド各社がコスト転嫁を余儀なくされた場合、エンドユーザー向け価格の上昇によって買い替えサイクルが長期化し、通年出荷の減少幅がマイナス1ケタ台後半に拡大する恐れがあるとの見方を示した。

TrendForceは、2026年のNB出荷を支えたのは、CPU供給の改善、ブランドによる先行調達、一部買い替え需要の前倒しといった要素であり、末端需要の実質的な回復を意味するものではないと指摘。ただ、2027年に入って低コスト在庫の消化が進むとともに、将来的な需要が前倒しで進んだことにより、ブランド各社はCPU、DRAM、SSDの価格上昇圧力に直面することになると見込んだ。

レポートは希望小売価格(MSRP)900米ドルの主流機種を例に挙げ、2026年第3四半期(7〜9月)時点でCPU、DRAM、SSDがNB BOM(部品構成表)コストに占める割合は計68%にまで上昇したと指摘。コア部品のコストが製品価格に与える影響が大幅に強まっていることを示すものだとした。実際、コスト高騰に対し、NBブランド各社は厳しい選択を迫られているとし、販売価格を引き上げれば需要減退のリスクに直面し、コストを自社で吸収すれば売上総利益率が圧迫され、メモリ等のスペックを下げてBOMを抑えようとすれば製品の競争力を弱めることになる、まさに八方塞がりの状況だとした。

その上でTrendForceは、NBブランド各社がこれまで地政学的リスクへの対応を目的として見直してきた生産拠点の配置を、製造コストの上昇を背景に再検討する可能性があると指摘。今後、追加関税のリスクが拡大しない限り、生産地の選定基準は「政策によるリスク回避」から「製造コスト、サプライチェーンの網羅性、生産効率」へと回帰すると予想した。とりわけ、部品コストが高騰する中、地政学リスク回避のために構築された中国国外の新興生産拠点における物流・在庫管理等の追加コストが重荷になっているため、リスク分散を目的として海外に移管・新設した生産能力の一部を、中国へ再配置する動きが生じるとの見方を示した。

レポートは、こうした背景から、NB世界生産に中国生産の占める比率が、2025年の約76%から、2026年には約79%へ上昇、2027年には80%を上回るとの見通しを示した。

この他、NB部品の需給動向についてTrendForceは、メモリ関連では、AI(人工知能)サーバー向けに先進プロセスの製造能力が優先的に割り当てられているため、DRAMの供給ひっ迫が続いており、PC用DRAM供給の成長は限定的なものになる見込みだとした。NAND型フラッシュメモリ(NANDフラッシュ)は新たな生産能力の稼働に伴い、2027年下半期にはSSDの供給ひっ迫が徐々に改善する見通しだとした。また、プリント基板(PCB)、積層セラミックコンデンサ(MLCC)、パワーマネジメントIC(PMIC)等の部品も、設備投資の優先度、原材料価格、地政学的要因により、値上げやリードタイムの長期化が発生しており、サプライチェーン管理の難易度が高まる傾向にあるとした。

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