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【電子ブック】 台湾電子ブック産業とコア技術一覧
2009-09-07 15:33:22
Amazon「Kindle」の大幅成長、更にソニーの新型電子ブック「PRS-600’’Touchi’’、PRS-300 ‘’Pocket’’」ならびに通信機能を備える「Sony Reader Daily Edition」の投入など、電子ブック市場は米国を中心に急拡大が続いている。市場調査会社「DisplaySearch」では電子ペーパー市場規模の推移を、2009年度の4億3100万米ドルから、2018年には96億米ドルへ拡大すると予測しており、その間の電子ペーパー出荷量は2200万枚から18億枚(CAGR=64%)に達すると見通している。


『電子ペーパー技術とメーカー動向』

電子ブック市場の上流産業にあたる電子ペーパーは、主にE Ink、SiPix、ブリヂストン、富士通などが中心となってシェア争いを繰り広げている。各社が採用している技術を以下の表にまとめた。



サプライチェーン全体の流れを見ると、ICについてはSolomon(晶門)、Epsonなどが中心となっている。次いでパネルモジュールについては数多くの台湾企業が参入しており、主だったメーカーはPVI(元太科技)、CPT(中華映管)、WINTEK(勝華)、AUO (友達)、Delta(台達電)などだ。ハードウェアソリューションは日立、富士通などのモジュールメーカーが中心で、フォックスコン(Foxconn=鴻海精密)などのアッセンブリー企業を経て、最終的にAmazonやSonyに完成品が納入されている。

以下、台湾電子ブックサプライチェーンの現状をまとめた;



現状、電子ブック市場は電気泳動式技術を採用しているE InkとSiPixが市場の中心となっているが、両技術ともに台湾メーカーによって掌握されている。日系メーカーをみると、ブリヂストンがDELTAとの合作で電子ペーパーアプリケーション製品の開発・生産を行っており、富士通はコレステリック液晶ディスプレイ式の電子ペーパーフィルム材料の前工程生産ラインならびに開発センターを台湾に設立する計画となっている。

『パネルメーカーが電子ペーパー新技術を開発』

この数年来、電子ペーパーディスプレイ技術は、日韓台の液晶パネルメーカーによる開発競争が最も激しい分野となっている。シャープ、TMD、サムスンなどの液晶パネルメーカーは技術的な優位性或いはアプリケーションの違いを打ち出すためにAMOLED、反射式LCD、電子ペーパー、フレキシブルディスプレイなどの技術開発を進め、市場投入を進めている。

今後、電子ペーパー産業はフレキシブル化(自在に折り曲げ出来る)、大幅なコスト低減化技術、低消費電力技術、カラー化、3Dディスプレイ技術などの発展が進んでいくものと予想される。

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【ソース:】TRI    【編集者:】Edward