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【台湾】 PCBメーカー11社の4月業績、一挙掲載
2009-05-13 16:59:46
台湾の上場PCBメーカー各社が4月業績を発表した。各社の発表を見る限り、業績は未だに本格回復しているとはいえない。また、各社の受注見通しは約1ヶ月というところが殆どで、7月以降の市況も不透明な状況だ。


製品別の受注見通しでは、携帯電話関連が最も不透明で、ノートPC、マザーボード関連は比較的堅調、パネル関係が最も順調な伸びを示している。これは、パネル関連メーカー(AUO、CMO、INNOLUX他)各社の4月動向からも窺い知れる。

「TRIPOD(健鼎)」

TRIPOD「健鼎」はこの数年で急速な成長を遂げたメーカーである。製品多元化を進め、液晶パネル、DRAMモジュール、HDD用PCBのサプライチェーンに入り込んでいる。更に現在ではノートPC領域への進出も進んでおり、第2四半期のQ/Q成長率は15%~20%の上昇が期待される。しかし、7月以降の受注見通しについては、依然として不透明な状況だと、同社ではコメントしている。

なお、携帯電話やノートPC向けにPCBを納入している COMPEQ(華通)、Unitech(耀華)、Gold Circuit(金像電)、Unimicron (欣興)、HannStar Board(瀚宇博徳)各社も、今後の見通しについては同様な見解を示している。また、一部では、6月にも受注が減少する恐れがあると指摘しているメーカーも出てきている。

「携帯市場向けPCB」

台湾企業の中で、Unimicron、COMPEQ、Unitechの3社が携帯電話用PCBのトップサプライヤーである。各社は何れも、第2四半期の携帯電話出荷量は前期を上回る、との見解を発表しているが、果たして予想通りに業績拡大するかは疑問だ。携帯電話サプライチェーンで下流に位置するHTC(広達電)、コンパル通信、ICHIA(毅嘉)、MERRY(美律)など大部分の4月業績が前月を下回る結果となっている。

上位3社のうち、COMPEQの4月営業収益は、前月比12.2%の減少となり、更に5月、6月ともに減少すると予想されている。同社では、「取引顧客からの3月発注が実需を上回るペースで発注された可能性がある」との見解を示しており、在庫積み上がりによる受注減が懸念されている。

一方、Unitechは第2四半期業績を前期比20%成長と見通している。但し、成長はスマートフォン分野に限られ、一般の携帯電話向け需要は依然として低レベルで推移しそうだ。

「ノートPC用PCB」

ノートPC用PCBでは、HannStar Board、並びにGold Circuitの2社が世界トップ2の大メーカーである。両社の4月連結営業収益は、何れも前月を下回った。

Gold Circuit関係者は、「ノートPC用PCBの出荷は、比較的安定している。4月の減少は製品構成の問題によって発生したものだが、6月にも再度下落する可能性がある」と表明している。また、同じくHannStar Board関係者も、「ノートPC産業は安定しており、生産もフル稼働に近い状態だ。但し、6月には顧客の棚卸の関係上、一時的に落ち込む可能性がある」との見解を表明した。

「好況が続く液晶パネル用PCB」

液晶パネル産業は拡大が続いており(価格は依然としてコストを下回っているが)、液晶パネル用PCBアッセンブリー大手TSMTの4月業績は過去数年来で最高を記録した。同時に、TRIPOD、TPT(志超科技)など液晶パネル用PCBのサプライヤーの業績も上昇傾向を示している。

【ソース:】TRI    【編集者:】Edward